ナポレオン三世様式 セクレタリービューローブックケース/1196-032/幅107/奥行42.5/高さ196cm

1196-032

フランス最後の皇帝となった人物、ナポレオン・ボナパルトの甥、ナポレオン三世。

彼の治世は、フランスをより強く、大きく、大国としての威信を発揮すべく対外戦争に明け暮れた時代でもあります。一方でウジェニー皇后はマリー・アントワネット王妃に強い憧れを抱き、宮廷の内装や家具の装飾にルイ16世様式を好んで取り入れていました。パリ、オペラ座が着工を始めたのもナポレオン三世の時代であり、華やかで格調高い新古典様式は時代の流行でありました。

Napoleon III in 1855 by Edouard BoutibonneNapoleon III in 1855 by Edouard Boutibonne



そんな時代に生まれた特別なセクレタリーのご紹介です。「セクレタリー/secretary」とは英語で「秘密/secret」から派生した言葉であり「秘密を明かせる人」から「秘書、秘書官、(そこから長じて)長官や大臣等の役職」及び「(引き出し・折りたたみ式のふた・書棚などのついた)書き物机」を表す言葉です。よって家具業界においては、天板が閉じて蓋となる書き物机(ビューロー)をそう呼びます。

このセクレタリーは一見して机が隠れているとはわからない優れもの。中段の引き出しを手前に引き出し、向かって左側にある小さなボタンを押せば、引き出しの前板が手前に倒れて、そこままデスク天板になる・・・という驚きの仕組みを持っています。その小さなボタンの存在を知らなければ、このような仕組みが隠されていることすら気づかない、正に「秘密/Secret」の家具であるといえるでしょう。

仕上げは銘木キングウッド、そして花梨瘤ともよばれるアンボイナバールが使われており、自然が生み出した豊かな表情が唯一無二の化粧となって曲線を多用した躯体の表面を彩ります。かがやく金色のオルモルがエッジを縁取り、トップにはアカンサスと花々に囲まれた天使たちがモノグラムをかかげています。
オーダー主はどんな想いをこの特別な家具にこめたのでしょうか。


まさに、天使が祝福を授けた皇帝の為のセクレタリー。
さらにパンカーダ・ミュージアムにおいて詳細をご紹介しております。ミュージアムへはこちらからどうぞ。



■フランス
■主素材:キングウッド、アンボイナバール
■推定製造年代:1870年代
■サイズ:幅107/奥行42.5/高さ196cm(中天板高さ91/デスク天板高さ72cm)
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。

■こちらは価格を公開していない特別なお品物です。販売価格その他につきましては、ページ上部「<この商品について問い合わせる」からお問い合わせください

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